デビュー2年でクビ 段田男は愛知で歌謡教室を開いていた
今から28年前、角刈りの若者がスーツ姿で演歌を歌ってデビューした。忘れもしない、段田男さん(47)だ。しかし、歌手生活たった2年余り。瞬く間に消えてしまったため、「死亡説」も流れた。段田さん、今どうしているのか。
段田さんは名古屋駅から名鉄特急を乗り継ぐこと約40分。さらに名鉄三河線の竹村駅からタクシーで10分の自宅(みよし市明知町)に両親と暮らしている。
「“芸能界におまえの居場所はない”と宣告されて泣く泣く引退し、ここに戻ったのが89年の11月でした。何にもヤル気が起きず、ブラブラしてたんだけど、家で両親は黙って見守ってくれてた。と、年が明けた2月、父さんに“釘でも打ってみるか”といわれましてね」
父親は「建築業ふかや」を経営していた。
「個人で一戸建ての建築を請け負ってました。こんな大変な仕事をセガレに継がせたくない、が口癖だったのに、いつまでも仕事に就かないボクが目に余ったんでしょう。建築現場には父さんと2人で行き、釘の打ち方の初歩から教えてもらいました。大工は15年くらいやったのかな。でも、自分にはどこか向いてないような気がして……」