デビュー2年でクビ 段田男は愛知で歌謡教室を開いていた
かくして、04年、隣の豊田市の中日文化センターで「たのしい歌謡教室」をスタートさせた。
「最初は本名の深谷委宏でやってました。ただ、カラオケ教室だけじゃ食えない。で、最初は大工と二足のワラジでしたが、教え方が丁寧だと評判になり、ボクが段田男だったことも知られるようになって、生徒さんが増えていったんです。かつて所属してたプロダクションに『段田男』を使ってもいいと了解を得て、今は自宅や名古屋市緑区など4カ所で『段田男歌謡教室』を開き、約40人の生徒さんを教えてます」
月2回のレッスンで月謝は6000円。公共施設を使い、定期的に発表会を開いている。
■メンタル不調で半年休業
さて、県立東郷高校在学中から地元テレビの歌謡番組に出演していた段田さんは、高校卒業後、作曲家の故市川昭介の内弟子になった。
「その内弟子期間もたった1年。幸運にも86年、19歳の時、『玄界灘』でレコードデビューすることができました。デビューするに当たり、週刊明星で芸名を募集したら、『市川大介』が一番多かった。だけど、それじゃありきたり過ぎる。あれこれ悩むうちに『段田男』に目が留まり、おもしろい、これでいこうとなったんです」