2度目の「ブルーリボン」 安藤サクラの“特異性”に絶賛の声
「アクの強いキャラクターをあまりにも自然に演じるから、逆に目立たない。これは凄いことです」(映画批評家の前田有一氏)
12日の「第57回ブルーリボン賞」授賞式で2年ぶり2度目の主演女優賞を受賞した安藤サクラ(28)。昨年公開の主演映画「0.5ミリ」「百円の恋」が評価されての受賞となった。
「安藤家」は言わずと知れた俳優一家。会場で娘の晴れ姿を見守っていた父は、俳優で映画監督の奥田瑛二(64)。母はエッセイストの安藤和津(66)、姉の安藤桃子(32)は映画監督として活躍中で、さらにサクラの夫は俳優・柄本明(66)と角替和枝(60)夫婦の長男で俳優の柄本佑(28)である。
サクラは5歳のときに父の舞台を見て女優になることを決意したという早熟。小学2年のとき「芸能一家」「2世女優」という周囲の声が気になり、一度は思いを封印。中学3年生のとき、校則を破って六本木のジョナサンでバイトを始め、ピザ屋のデリバリー、カフェバー、電機メーカーの派遣宣伝員なども経験し、高校のとき再度女優の道へ。すぐさま頭角を現したものの、やはり「奥田瑛二の娘」という枕ことばが取れることはなく、涙を流すこともしばしばだったという。