「オリエント急行」で居並ぶ俳優食った八木アナの“女優力”
まさに女優顔負けの名演技だった。
11日に第1夜が放送された「オリエント急行殺人事件」(フジテレビ系)。三谷幸喜脚本作品とあって豪華な顔ぶれが勢揃い。主演の野村萬斎(48)を筆頭に、佐藤浩市(54)、西田敏行(67)など「三谷組」常連メンバーや三谷作品初参加の沢村一樹(47)、杏(28)などが一堂に会した。名優で固めた「12人の乗客」の中でひとり、「女優」ではない人物が。フリーアナウンサーの八木亜希子(49)だ。
八木アナが演じたのは、「教会で働く呉田その子」という常に緊張気味の地味で気弱な女性。あまりの地味さに「まったく気付かなかった」と驚くのは芸能リポーターの川内天子氏だ。
「え!? 八木アナだったんですか! 前情報なしで見たらまったく分かりませんでした。見事に『八木亜希子』というブランドを消していた。女子アナの中には『将来は女優になりたい』という子も少なくないけど、芽が出る人はほとんどいない。そんな中で八木アナの演技は、草笛光子や松嶋菜々子といったそうそうたる女優陣の中でも自然に溶け込んでいました。むしろ杏ちゃんの方がわざとらしかったくらい。主役級の女優は自分らしさを前面に出したがる人が多いですが、八木アナにはそれがない。その方が変幻自在の“カメレオン女優”になれるので、どんな役でもこなせる。脇役の中でも重要なポジションになれる可能性を感じました」
三谷作品は映画「THE 有頂天ホテル」以来3作目。01年公開の映画「みんなのいえ」では「日本アカデミー賞 新人俳優賞」を受賞している。第1夜では泣きの演技も披露。「八木アナ」から「女優・八木亜希子」になる日は近い。