ガラパゴス化脱却へ 「日本映画」今年のカンヌの“収穫高”は?
妻夫木聡(34)は出演したホウ・シャオシェン監督の「黒衣の刺客」(台湾)がコンペティション部門の監督賞を受賞。主演でもないのにカンヌ入りし、海外メディアから取材されていたが、アクター・妻夫木にとって、今後のキャリアを左右する大きな場になったという。
「“カンヌ”は各国の映画配給会社へ作品を売り込むだけでなく、俳優の顔と名をアピールする絶好の場でもある。日本の映画界は内向き志向が一因となり、なかなか世界市場において成果を出せていない。各賞の受賞に一喜一憂するだけでなく、俳優自身も含め、世界のマーケットでパフォーマンスし、打って出ることが大事。業界全体の機運の高まりを後退させないことが今後の課題のひとつといえるでしょう」(前出の大高氏)
国内ではヒットしても海外ではまったく相手にされない作品が多く、ガラパゴス化した日本映画界。今回は大ベテランの樹木希林や津川雅彦も“初カンヌ”だったが、カラを打ち破るのは誰か。
■カンヌ入りした日本の俳優(50音順)
浅野忠信、綾瀬はるか、内田伽羅、夏帆、樹木希林、鈴木梨央、瀬戸朝香、津川雅彦、妻夫木聡、長澤まさみ、永瀬正敏、広瀬すず、深津絵里