鈴木おさむ「育休」&高知東生「介護」 見え隠れする夫の“打算”
こういうのに、すぐ食いつく企業やら自治体があるから、ビジネスにもなる。鈴木・大島は今やおしどり夫婦というより“放送界のセレブ”的な存在。プランはすべて仕事に結びつく。2人ともそれがわかっているから嫌な感じだ。
高島の夫・高知はパーキンソン病を患う義父の介護に専念するため、この秋、俳優業を引退すると決めたという。スポーツ紙がこの事実を報じ、芸能マスコミは高知の勇気をたたえ、すっかり美談扱い。これに高知は週刊誌で「介護に専念するために役者をやめるなんて言った覚えはない」と反論、役者としての限界を感じていることが理由とした。
高知の気持ちはよくわかる。映画出演はあるというものの、確かに役者としては開店休業のような状態だし……。ただ、それなら記者に介護のことなんか言わなければいいと思う。マスコミが美談仕立てにする(本当にそう思っているかわからないけど)のはわかっているはずだから。なのにしゃべっちゃうから、高知も嫌な感じなのだ。
せめて、告白するなら10年とはいわないまでも2、3年たってからにしてほしい。10年くらいしてから「実はあの時、大変だったんです」というのなら、納得だ。
出産でも介護でもいいとこ取り。そんなにおいが鼻につく。役者、タレントは滑って転んで、ドロドロになって「恥の文化」の象徴――。実は庶民はそれを期待しているのであって、いい話は「秘すれば花」だと思う。
(コラムニスト・桧山珠美)