「M:I」最新作 53歳トム・クルーズが挑む“体力の限界”
シリーズ第1作の公開からはや20年……。53歳の米俳優トム・クルーズが体力の限界に挑んでいる。シリーズ5作目となる「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(クリストファー・マッカリー監督、7日公開)で時速400キロの軍用飛行機「A400」の外側のドアにしがみつく、“飛行機ぶら下がり”を披露しているのだ。ガンガン流れている映画の告知CMでもお馴染みだが、実はこのシーン、50過ぎのオッサン俳優がスタントなしでやってのけたというから驚く。
もちろん、並の中年ではない。トムはハリウッド随一のアクション俳優だが、さすがに飛行機の機体にぶら下がっての離陸は人生初の経験。2日の会見でも飛行機アクションについて熱弁をふるっていた。なんでも8回のテークを繰り返し、ようやく撮り終えたそうで「恐怖を感じることはないし、『怖くない』と自分に言い聞かせながらやっている」と語ったのだった。
映画批評家の前田有一氏はこう言う。
「トムが強調するように飛行機アクションは間違いなく今作のメーンスタント。とんでもないスケールです。ですが、驚くべきはその最大の見どころをもったいぶらずに上映開始から数分足らずで登場させてしまうこと。しかも、ものの数十秒程度の尺しかない。いわば、コース料理の前菜の前に出てくるメニューにも載っていないような小皿のような扱いなのです。最良のカードを使い切っても、130分間の劇中にはそれに匹敵するバイクやカーアクションがてんこ盛り。53歳という年齢でこれだけのアクションをこなし、ファンの期待に応え続けるそのプロ魂に感服します」