凋落フジの戦犯「みんなのニュース」 視聴率トップ10入りの怪
「そんなバカな」「何かの間違いだろ」――その数字を見た途端、テレビマンが一斉に声を上げた。ビデオリサーチが毎週発表している部門別視聴率ベスト10(週間高世帯視聴率番組10)のニュース部門で、フジテレビの「みんなのニュース」が11.1%で9位に食い込んだからだ。
「関係者が驚くのも当然です。『みんなのニュース』は『直撃LIVE グッディ!』と並んで“凋落フジテレビの戦犯”といわれている番組です。3月末スタートからこれまでの平均は3~4%程度で、もちろん週間ベスト10には一度も入ったことがない。それがいきなり10%超えですから、業界でも“何があったのか”と話題になりました」(テレビ誌記者)
しかし、答えはアッサリと判明した。「みんなのニュース」がベスト10入りしたのは8月1日の土曜日。この日はフジテレビにとって「HERO」デーといっても過言ではない日だったからだ。
「公開中のキムタク映画『HERO』の景気付けもあって、フジテレビはこのところ、『HERO』の特番だらけですが、特にこの日は午後2時から昨年放送されたドラマ『HERO』の初回放送日。さらに午後9時半からは06年に放送されたドラマ『HERO』に新映像を加えた番組を『ドラマレジェンド』として放送しました。それぞれの視聴率は午後2時からが11.4%、午後9時半が13.3%(数字はいずれもビデオリサーチ、関東地区)。『みんなのニュース』の視聴率が上がったのは、2時からの再放送を見た人がチャンネルをそのままにしていたからとみられています」(テレビ関係者)
夜の特番はともかく、土曜昼の「HERO」再放送はしばらく続く予定。となると「みんなのニュース」も土曜日だけは当面安泰か。