同じ紅白選出でも…小林幸子と和田アキ子を分けた“明暗”
「紅白」の司会者、出場歌手がようやく発表された。黒柳徹子が番組史上最高齢での総合司会も話題だが、小林幸子の4年ぶり復活は「快挙」と言ってもいい。元事務所社長を巡る解任騒動が一因となって突然、「紅白」から降ろされた小林。まるで舞台装置のような衣装は例年「紅白」の目玉であり、視聴者も「衣装」に関心を示していた。
衣装に意識が集中するあまり「なにを歌ったの」というオチはあったが、「紅白」に小林は欠かせない存在だった。一度、落ちるとヒット曲や大きな話題がないと復帰は難しいとされる「紅白」。小林は自力で復活したことに価値がある。結婚した夫と二人三脚。演歌歌手が一転、若い人にターゲットを絞った活動に終始していた。「ラスボス」と呼ばれ、大きな支持を得た。若者離れが進む「紅白」にとって、今の小林はジャニーズタレントに匹敵するくらい「若者を呼び込む魅力がある」との判断だろう。同時に年配者には「あの衣装が帰ってくる」と期待感も膨らむ。
入れ替わりはあれ、他の出場歌手にはそう大きな驚きはない。あえて言えば、近年「なんで選ばれるの」と批判の矢面に立っている和田アキ子が今年も選ばれたことぐらい。選考基準には【(1)今年の活躍。(2)世論の支持。(3)企画、演出面】とある。「特別枠」として選出された小林は(3)に当てはまるのだろうが、和田に照らし合わせてみると――。和田の活躍は確かに飛び抜けているが、歌手としてよりもタレントとしての活躍が大。付属するように世論の支持もタレントとしてのほうが圧倒的だろう。企画・演出面というのも考えにくい。