1週間で興収8億円超「007 スペクター」の圧倒的勝因
アストンマーチンのボンドカー、ギミック満載のオメガなど小道具や小物も登場し、初期シリーズへのオマージュを感じさせる。
「それでも荒唐無稽にならないギリギリの演出にとどめ、クレイグという役者が持つ雰囲気を生かしたリアルかつエンターテインメントな一本に仕上げたのが大きな勝因のひとつ。今年は『キングスマン』や『コードネームU.N.C.L.E.』といったスパイ映画が続々と封切りとなり、来年1月にはスピルバーグ監督の『ブリッジ・オブ・スパイ』の公開も控えています。しかし、華やかで派手やか、かつシリアスな部分も織り交ぜた『007』は唯一無二。過去のシリーズも改めて見たくなる内容でうまくつくったなという印象です」(前出の前田氏)
クレイグ版ボンドの自分探しの“長い旅”も大団円となり6代目の引退も囁かれるが、大ヒットとなれば、製作陣は続投でそろばんをはじくことになるだろう。
今月18日には「スター・ウォーズ」の最新作が公開になる。「007」はどこまで踏ん張れるか。映画館の外でも手に汗を握る展開になりそうだ。