充実の女優・桃井かおり ベルリン国際映画祭に意欲満々
映画デビューは今から45年前の市川崑監督「愛ふたたび」。当時、人気絶頂だったフランス人俳優のルノー・ベルレーを日本に招いて主演に起用した作品だった。異国情緒豊かな作品で、今から思えば、デビュー時から桃井は国際感覚が似合う女優であった。
海外を視野に入れた女優は今の日本では非常に少ない。盟友の松田優作もハリウッド進出を目指し、スタートに立ったところで亡くなった。桃井は長年かけて培った日本の“カツドウヤ魂”を持っている女優だ。その底力を爆発させる時が来た。
(映画ジャーナリスト・大高宏雄)