充実の女優・桃井かおり ベルリン国際映画祭に意欲満々
桃井かおりが映画でフル稼働している。監督・出演した邦画と外国映画の2本が2月11日から開催されるベルリン国際映画祭に出品、上映されることが決まった。映画に並々ならぬ意欲を見せてきた桃井にとって長年の苦労が海外で実になりつつある。
出品されるのは邦画の「火 Hee」とドイツ映画「フクシマ、モナムール(原題)」。前者は2006年の「無花果の顔」に次ぐ桃井の監督第2作にあたる(脚本も書き、主演もしている)。原作は芥川賞作家、中村文則氏の短編「火」だ。
出演だけの「フクシマ――」はタイトルから、岡田英次が出演したかつての名作「ヒロシマ、モナムール」(公開時の邦題は「二十四時間の情事」)を思い出させる。こちらは原爆投下から数年後の広島を舞台にした男女の恋愛劇だったが、「フクシマ――」もそれに関連があるかもしれない。
桃井は2000年以降「SAYURI」などのハリウッド映画にも出演し、活動の幅を広げてきた。監督への志向も強く、「無花果の顔」がベルリン国際映画祭などで高い評価を得たことが自信になったのだろう。