「いつ恋」劣悪介護描写が物議 フジの言い分と第三者の目
公益社団法人「日本介護福祉士会」(東京都港区)がフジテレビが制作するドラマに対し、意見書を出していた件――。
対象ドラマは、有村架純(23)主演の「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(月曜21時~)。第1話(1月18日)に放送された病院のシーンでは「放射能科」と書かれた誤植の看板が写り込み、〈配慮が足りない〉〈単純ミスでは済まされない〉などと多くの視聴者の怒りを買ったが、今回のクレームは別のシーンだ。介護職に就く有村演じる主人公の劣悪な労働環境の描写について疑問を呈し、配慮不足を訴えているのだ。
通称“いつ恋”は、つらい過去やトラウマを抱えながらも前向きに生きる若者たちの生きざまと恋愛模様を描いた物語。これまで5話が放送されており、同会がフジに意見書を出す経緯として、一通のメールがきっかけになったとしている。メールの内容は、ドラマでは介護職に就く月収14万円の主人公が24時間勤務を強いられたり、職場の上司やオーナーから突然肩たたきされるといったパワハラまがいの仕打ちが描かれているが、それが真実なら、身内が目指す介護の資格取得をやめさせようと思っているというものだ。