舞台活動に着付け教室 女優・二宮さよ子さんは多忙の日々
「トンカツとカツサンドが人気でした。父が1954年に創業して兄が継いだんですが、去年4月に亡くなり、今は休業中です。それを知らずにいらっしゃる方も多いらしくて……」
二宮さんが本格的に女優を志したのは県立三島北高卒業後。69年に文学座付属演劇研究所に入所し、杉村春子の“部屋子”として身の回りの世話をしながら、演劇のイロハを学んだ。そして、73年に正式に座員になり、それからはあでやかに着物を着こなす美人女優の評価を得た。
また、80年に流れた宇津井健との共演のサントリー・オールドのテレビCMは優れたストーリー性が評判になった。
「北海道から沖縄、雪深い山奥といろんなところでロケをしましたね。まるで映画のように時間と手間を惜しまず、丁寧に撮ったのが懐かしく、あこがれの大スターだった宇津井健さんとの共演もいい思い出です。今でもウイスキーを飲むならサントリー。浮気はしません、フフフ」
現在は舞台活動に加え、「よみうりカルチャー荻窪」で朗読と発声法で若さを保つ「二宮さよ子塾」を持ち、東京・関東圏を中心に、北海道から京都にかけて着付け教室を展開している「美保すがた着物学院」の顧問として所作講座などの指導をしている。
「学院さんのご縁から、大阪に本部がある全日本着装コンサルタント協会の顧問もさせていただいてます。着物を通じ、日本の伝統美、様式、所作を世界に広められたら、と思ってるんです」
独身、都内のタワーマンションに一人暮らしだ。