落語ファン森末慎二氏が語る桂枝雀師匠との出会いと別れ

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 8月のリオ五輪が少しずつ近づいてきた。体操の有名人といえばこの人、森末慎二さん。84年のロス五輪の体操(鉄棒)で金メダルを獲得するなど活躍した。選手として力を発揮できたのは落語家の桂枝雀師匠(故人)のおかげだという。

 僕は関西に近い岡山出身で、落語より吉本新喜劇や漫才に親しんで育ちました。ところが、日本体育大学を卒業し、紀陽銀行に入ってすぐのころ、大学体操部の同級生の下宿に遊びにいったら「面白いレコードを聴かせてやるよ」と言われ、桂枝雀師匠の「鷺とり」という噺を聴いて以来、落語にハマっちゃったんです。それまで聴いた落語とは全然違う独特の雰囲気で、一気に入り込んだ。そのレコードは借りて帰って何回も聴きました。それからはレコード店で師匠のカセットテープを見つけると、「これはまだ持ってないな」と少しずつ買い集め、だんだん寝る時に聴くようになった。

 当時、世田谷の6畳一間の下宿に住んでいたのですが、試合の2週間くらい前になると眠れなくなってね。いつも酒の力を借りたけど、試合が近づくと緊張感で飲んでも眠れない。壁の時計がボーン、ボーンと1時、2時と知らせるとますます焦り、明け方になってようやく眠れた。

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