濡れ場挑戦の村川絵梨 「求められない女優の方が悲しい」
NHK朝ドラ「風のハルカ」(2005年)のヒロインから11年。村川絵梨(28)が渾身の濡れ場に挑んだ意欲作が、今週6日から公開される。映画「花芯」(瀬戸内寂聴原作、安藤尋監督)だ。
「女優という仕事を選んでいる限り、いつかは出合うだろうし、むしろ、いくつになっても濡れ場やセックスの場面を求められない女優の方が悲しいかもって思うようになったんです。30歳を目前に、これまでとは違う役に巡り合えたことも大きかった。脱ぐことに迷いがなかったと言ったら嘘になりますが、断ったら一生後悔するだろうなって」
ディープなキスシーンも演じたことのなかった清純派が挑んだのが、情愛に生き、官能に溺れる人妻役。原作者の瀬戸内寂聴は57年の発表当時、「子宮作家」と揶揄され、文学誌から干されたほどの衝撃作だ。
朝ドラのヒロインとは対照的な役どころだが、本人はもともと英映画「17歳の肖像」のような思春期の性を描いた作品に興味があったそうで、「私が演じた園子は、好きではない人とセックスしても体は反応してしまう。心と体の矛盾を身をもって知ることになるんですが、そもそも性は矛盾だらけ。簡単に理解できないからこそ、私にとっても、一生かけて追求したいテーマのひとつなんです」。