働く女と母親の顔 松嶋菜々子が“四十路”で広げた演技の幅
松嶋菜々子(42)が久しぶりに連ドラに帰ってきた。「救命病棟24時」(フジテレビ系)シリーズ以来、ちょうど3年ぶりだ。
連ドラのしんがりでスタートした木曜の「営業部長 吉良奈津子」(同局系)で、松嶋の評価はどうなのか。物語は3年間育休した主婦が会社(広告代理店)に復帰したら、クリエーティブな部署から不振の営業に回されてしまい、悔しさをバネに奮闘するというもの。
「ドラマ自体はありきたりの設定ですが、松嶋だから飽きずに見ることができました。四十路になって演技の幅が広がったし、子供をあやすタレ目の笑顔から、オフィスでキリリと『私は負けるのが嫌いです』と言い切るところまで、子持ちの元キャリアウーマンをたくみに演じていると思う。スカートから伸びる脚もスラッとして奇麗だし、若手の女優には貫禄も感じられる。40代の頃の三田佳子っぽい存在感になってきたのが気になりますが……」(作家の松野大介氏)
松嶋自身も2児の母で3年間、連ドラを休んでからの復帰。役名が奈津子と“菜々子”に似てるのはかぶり過ぎの感もあるが、等身大の働く主婦というイメージづくりには成功している。
視聴率は10.2%。ギリギリ10%超えでは物足りない。数字を伸ばすかは、働く主婦に共感してもらえるかにかかっていそうだ。