肺腺がんの中村獅童 歌舞伎役者の生命線「声」への影響は
44歳。役者として脂が乗り切っている時期だけに、戦線離脱は痛恨の極みだろう。歌舞伎役者の中村獅童(44)が初期の肺腺がんを患っていることが明らかになった。
これから入院して手術を受けるため、出演を予定していた博多座「六月博多座大歌舞伎」、歌舞伎座「七月大歌舞伎」は休演。獅童は「休演することを断腸の思いで決断いたしました」「病に打ち克ち、必ず元気になって今まで以上に良い舞台がつとめられますよう、より一層精進」とコメント発表した。
肺腺がんは初期であれば手術で肺を5分の1ほど切除すれば完治するそうで、転移の可能性はゼロではないが、1カ月もすれば日常生活に戻れるという。しかし、歌舞伎役者の生命線である「声」への影響は避けられないという見方が強い。
「マイクなしで劇場の隅々まで響く声量を維持するのは日々の鍛錬のたまもの。3日休むと取り戻すのに半月はかかるといわれている。ましてや肺がんの手術です。舞台復帰まで早くても1年はかかるでしょう」(舞台関係者)
獅童は2年前には脳動脈瘤の手術を受けていたことを18日放送の日本テレビ系「news every.」でキャスターの小山慶一郎(33)が明かすなど、快活なイメージとは裏腹に人知れず病に苦しんでいた。いまはムリせず休む時という自身の肉体が発する声に耳を傾けるしかない。