酒豪番付では“東小結” 志垣太郎が語る勝新太郎との思い出
■最高記録は3時間で日本酒4升半
僕があまりに底なしに飲むので、ある時「どこまで飲めるかやってみよう」と、友人に見届け人を引き受けてもらって日本酒を飲み続けてみました。ぐいぐいぐいぐい3時間で4升半飲んだら、まだ酔っていないのにお腹がいっぱいになってやめました(笑い)。それが自己最高記録だと思います。
30歳くらいまではそうやって楽しく飲んだくれていましたが、女房(白坂紀子=女優)と出会ってから、そんな飲み方はスッパリやめました。今も毎日飲みますが、ワインのミニボトル1本。食事しながら女房についでもらって家飲みです。
結婚後に大酒を飲んだのは森繁(久弥)先生の舞台の座員の時だけ。森繁先生へのお祝いで優勝力士が使うような漆塗りの大杯が届いた時、「誰がこれで飲むんだ?」と聞かれ、周りが「太郎以外にいません」と。先生も「いけ!」と言うので大杯に一升瓶のお酒をついで、先生の前でゴクゴクと飲み干して、「先生、最高の器でございます」(笑い)。
今、思い返しても若い時の勢いで飲み続けていたら、僕は50歳くらいで野垂れ死んでいたと思います。今も元気で楽しくいられるのは本当に女房のおかげです。