17年ドラマ総括 TBS復活と昼ドラ「やすらぎの郷」の革命
他に印象に残ったドラマとして、日本テレビ系ではアラサー女子の恋と仕事に関する“勘違い”が笑えた「東京タラレバ娘」(吉高由里子)。“隣の美人妻”と“秒殺アクション”をダブルで堪能した「奥様は、取り扱い注意」(綾瀬はるか)がある。またフジテレビ系には「嘘の戦争」(草なぎ剛)、今期の「刑事ゆがみ」(浅野忠信)という異色の秀作があった。
そして忘れてはならないのはテレビ東京系「ドラマ24」枠だ。今年も「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら」(遠藤憲一ほか)、「下北沢ダイハード」(古田新太)といった、深夜ならではの刺激的かつ実験的なドラマが楽しめた。
というわけで、今年の「TV見るべきものは!! ドラマ大賞」である。豊作のTBS作品も捨てがたいが、今回は「やすらぎの郷」に決定した。テレビ界に一つの風穴をあけたこと、新たな可能性を示したこと、何より82歳の現役脚本家・倉本聰の挑戦に敬意を表したい。第2位には「陸王」。そして第3位は「カルテット」だ。
2018年もぜひ、続きが見たくなるドラマ、クセになるようなドラマが一本でも多く現れてほしいと願っている。