難病と闘う中高年の星 44マグナム梅原達也の“絶唱”ライブ
「まだまだだ」と、叫び、跳びはねる。若年性パーキンソン病と闘うロッカー、梅原達也(56)が若者たちでごった返す24日の渋谷の夜に登場、メインボーカルを務めるバンド「44マグナム」とステージに上がった。
会場のライブハウス「スターラウンジ」には、黒革ジャンに長髪、金髪といったスタイルの中高年が長蛇の列をつくった。
「何の騒ぎ?」とクリスマスで浮き立つ通行人の目を引くなか、開場し扉が閉まった途端、世界が変わる。白いスモークと色とりどりのライトの中で梅原は「久しぶりだね。元気?」と客席に語りかけ、「思い切りハメを外してくれ。俺たちもハメ外す」と爆音のギター、ドラムを凌駕するような高音を響かせた。
パーキンソン病の公表から11年。頭の中に電極を埋め込み、脳神経を制御する大手術に踏み切った昨夏から懸命のリハビリで復活した梅原だが、このところ体調不良が続き、日常生活にも支障が出るような状況だったが、そうした様子はライブではみじんも見せない。ラストの「サティスファクション」まで2時間強、ジャンプしながら歌い切った。