加納英吉のモデルはバーニング周防さんよりもっと大物

公開日: 更新日:

栄、グラスを口へ運ぶ。その目から突然涙が噴き出す。

はるかから流れてくるトランペットの音。

(第125話から)

碓井 本物の大原麗子さんの声が印象的でした。倉本作品「たとえば、愛」(1979年、TBS系)でも主演でしたが、先生にとって大原さんは特別な女優さんだったんじゃないですか。

倉本 ええ。僕が富良野に住みついたときに一番最初に泊まりに来たのも麗子でしたしね。ギラン・バレーの症状が出始めた頃だったのではないでしょうか。とにかく、高倉健さんを紹介してくれたのも麗子だし、深かったですね。「絶交!」って電話を叩き切られたこともあります。森みっちゃんにも、ルリ子にも、まりこにも深夜に電話して延々しゃべるもんだから皆、困り果てるっていうね。

碓井 大原さんはドラマの黄金時代を生きた女優さんのひとりですが、その最期は孤独死に近いものでした。そうしたことへの怒りや、問題提起という意味合いも強かったのではないでしょうか。

倉本 このドラマの準備で最も時間をかけたのは、やすらぎの郷の成立要因。加納英吉がどれだけの資本金をもって、どういう事情でやることにしたのかっていう根っこの作業です。芸能人だけの老人ホームの話を描いた戦前製作の仏映画「旅路の果て」(48年公開)があるんですが、最後に破綻しかけるんですね。そうならない方法や基金は何かって。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  4. 4

    金田ロッテはキャンプ中に「生理(性処理)休暇」を堂々と導入!監督就任翌年に日本一を達成した

  5. 5

    故みのもんたさん 闘病生活の中で本紙に語っていた「老い」と「人生最期の願い」

  1. 6

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希まさかの「先発白紙」はむしろプラス…《メジャーレベルではない》の声も

  3. 8

    山田涼介のソロ活動活発化で“亀梨和也のトラウマ”再燃…Hey! Say! JUMPファン戦々恐々

  4. 9

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇