加納英吉のモデルはバーニング周防さんよりもっと大物

公開日: 更新日:

碓井 加納英吉は視聴者の想像力を刺激する人物でした。

倉本 「加納英吉のモデルは周防さん(バーニングプロダクション代表取締役社長・周防郁雄)ですか」とよく聞かれるんですが、そうじゃない。もっと大物で、小佐野賢治、児玉誉士夫、あるいは甘粕正彦大尉のような人なんですよ。

碓井 甘粕まで入っていたんですか。関東大震災の際にアナキストの大杉栄を殺害し、服役後は満州に渡って満映(満洲映画協会)の理事長も務めました。

倉本 甘粕は陸軍でしたが、加納には元海軍参謀という過去を持たせました。〈暴力犯の陸軍〉に対し〈知能犯の海軍〉といわれたぐらい海軍の能力は秀でており、その「頭脳」を担っていた参謀たちは明晰かつ結束が固かった。海軍参謀とは終戦時に極東裁判で海軍からはA級戦犯を出さないっていう運動をするような組織。2009年放送のNHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」を見て、海軍参謀の面白さを知ったのは大きなヒントになりましたね。

(聞き手・碓井広義)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中丸雄一の密会騒動“体の関係ナシ”で謹慎?アダとなった“旧ジャニーズ随一”お茶の間好感度の高さ

  2. 2

    来年引退決断の柔道ウルフ・アロン「『心残りはある』って言ってしまったんですけど、『やっぱりねえな』と(笑)」

  3. 3

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  4. 4

    「建築界のノーベル賞」受賞の権威が大阪万博をバッサリ!“350億円リング”「犯罪だと思う」

  5. 5

    寛解直前で数値が上昇…タレントの山本量子さん語るがんとの闘い

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    「海のはじまり」は地に落ちたフジ月9の象徴か…TVコラムニストが薦める意外な視聴者層

  3. 8

    高野連を直撃「甲子園でリクエスト制度なぜ導入されず?」

  4. 9

    大阪万博はうっすらウンコ臭い? “腐った卵”硫化水素が流出も「対策これから」の体たらく

  5. 10

    これも防災対策のひとつ? 「ソーラー充電器」は買っても秘密にしておけ