実力か人気か スポーツと芸能で対照的な“絶対王者”の条件
数々の感動を生み国民を熱狂させた平昌五輪。日本は13のメダルを獲得。メダリストの顔はメダル以上に輝きを増していた。人気も羽生結弦を筆頭にヒートアップ。なかでも初の銅メダルに輝いたカーリング女子の注目度は増すばかり。
流行語大賞確実といわれる「そだねー」と飾らない北海道なまりとアイドル並みのこぼれる笑顔が最大の魅力。「癒やし系アスリート」とも呼ばれ、帰国後の番組出演頻度は一番。今後も「テレビ、CMから引っ張りだこになるのは確実」といわれている。こうした人気も苦労と努力を積み重ね、実力をつけてメダルを獲得した結晶である。スポーツ選手は実力を認められて人気が出る世界。
それは芸能界にも当てはまる。先日、大杉漣さん(享年66)と左とん平さん(享年80)が相次ぎ亡くなった。2人とも「名脇役」と呼ばれていた。オーディションを受け不合格になるなど、多くの挫折を味わった苦労人でもある。映画関係者の話。
「役者を目指しても簡単に売れる世界ではない。食べていくのも苦労する。それが開花した時、苦労した分、味のある貴重な役者になる。2人ともそんな役者でした」