おいでやす小田 極貧アパート時代に夜な夜なヌートリアが
R―1グランプリ3年連続決勝進出。ホテルマンネタの漫談で注目のおいでやす小田さん(39)。かつて住んでいたアパートには夜な夜な珍客が……。
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初めて見た時はホンマ、固まりましたよ。8年ほど前の真夏。アルバイトを終えて、その頃住んでいた大阪市内の川沿いのアパートに帰ったら、トイレからピチャピチャと不審な物音がしてたんです。恐る恐るドアを開けたら、なんとなんとヌートリア! 和式便器にたまってる水を飲んでるやないですか。
ヌートリアってご存じですよね。大型のドブネズミみたいなヤツで、関西とか西日本では川辺によくいるんです。トイレにいてたのは体長50センチ、尻尾まで入れたら70センチくらいのビッグサイズ。まあ、ビックリしました。そいつ、ドアを開けた瞬間、振り返ったもんやから、目と目が合うたんですよ。途端にノソノソと足元をすり抜けて逃げていきましたわ。そやけど、まあ、臭いのなんの。ドブ臭いというより、獣臭い。しばらくトイレに残臭が漂っとったね。
ヌートリアが2階の僕の部屋に入れたのは、玄関に鍵をかけてなかったから。出身は京都なんですが、実家は郊外ののんびりした田舎なんで、昼でも夜でも自宅に鍵をかけるって習慣がないんですよ。