里見浩太朗主演「田原坂」見て西郷さんを落語にしたいと…
NHK大河ドラマ「西郷どん」が佳境に入った。主人公の西郷隆盛を題材にした新作落語「田原坂」を演じる落語家がいる。鹿児島県出身の桂竹丸で、今週の8日に催す落語会で演じるという。大河ドラマに便乗して作ったのではなく、以前から歴史ものの噺に取り組んでいる。
「1980年代、日本テレビ系で年末に長編時代劇ドラマを放送してました。主演が里見浩太朗さんで、そのシリーズの『田原坂』を見て、西郷さんを落語にしたいと思ったのが最初です。ドラマの脚本家、杉山義法先生の許しを得まして、落語作家に協力してもらい、『田原坂』という落語が出来上がりました」
私も何度か聴いている。地の語りで物語を進める「地噺」で、西郷の有名な逸話を織り交ぜながら、坂本龍馬や勝海舟との交流などをはさみ、西南戦争で没するまでを描いた秀逸な新作落語だ。
「おかげさまでよく受けるんですが、地元の鹿児島でやるとイマイチなんです。というのは、東京人は西郷さんに親しみを抱いてるから笑ってくれます。しかし、地元では神様扱いされてますから、郷土の偉人を落語にして笑いにするのが許せないのでしょう」