読み書き苦手な識字障害でも口伝で教えられたからよかった

公開日: 更新日:

 誰もが認める売れっ子落語家の花緑だが、ずっと抱いていたコンプレックスは消えなかった。自分は勉強ができない落ちこぼれだという思い込みである。

「それが病気のせいだと気づかせてくれたのは、5年前の夏に『ジョブチューン』というテレビ番組に出たのがきっかけでした。小学3年生の年の通知表を見せて、『1と2ばかりでも落語を150席話せるし、弟子もいるよ』みたいな話をしたわけです。後日、それを見た視聴者から事務所にメールがあって、『息子と同じ発達障害児だったんですね』と指摘されました。調べてみると、小学生時代のたいていのことが発達障害の症状に当てはまるんです」

 発達障害とは、脳機能の発達に関係する先天的な障害の総称である。学習障害、注意欠陥、多動性障害、多弁症などがあり、花緑の場合は学習障害の中でも、知的発達に遅れはないが、教育段階に見合わない読み書きに問題がある識字障害(ディスレクシア)に当たるという。

「よく忘れ物をするのは『注意欠陥』で、授業中におしゃべりして先生に注意されていたのは『多弁症』だったわけです。発達障害とわかって腑に落ちただけでなく、とても気が楽になりました。悪いのは僕じゃなかった。病気なんだと、救われた思いです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動