「何が来ても面白く」がタモリ流 トラブルはヒットの好機
法則5=あえてアクシデントを楽しむ
どんなビジネスでも、アクシデントやハプニングはつきものだ。トラブルにどう対処するかで成功、失敗が決まる。
生放送を手がけるテレビマンは習い性になっているのかも知れないが、「チコちゃんに叱られる!」のプロデューサー・小松純也(52)は、ハプニングを面白がって仕事をしているという。
小松が初めて生放送のディレクターを務めたのは、「笑っていいとも!」(1982~2014年)である。フジテレビの大人気バラエティーだ。
小松は「何をやっても許される番組だった」と振り返る。司会を務めたタモリのおかげだという。
「中学のとき、学校に行ってなくて、『笑っていいとも』が始まったときから見ていました。別に屈折してたわけではないですが、学校があまり好きじゃなくて。まさか自分がそのディレクターをやるなんて想像していなかったので、プレッシャーでガチガチになりながら、タモリさんの楽屋に挨拶しに行ったら、『大丈夫だよ、俺が何とかするからさ』とおっしゃってくださって。タモリさんは『何が来ても面白くするから』というスタンスで構えていらっしゃる方だったので、僕らは思いつきみたいな企画でも自由にやらせてもらえた。楽屋でご一緒する機会が割とあったんですけど、不思議な方で、ずっと2人で相撲中継を無言で見ていても、気まずくならない。僕が勝手にそう思っているだけかもしれませんが、本当にステキな方です」