京アニ映画「Free!」満席大盛況も…上映館が増えない事情

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 作品はイケメンたちの鍛え上げられた肉体美や、そんな彼らの時に微笑ましく、時に熱いドラマなど、世の女性たちが夢中になるのも納得の内容だ。肝心の水泳のシーンでは、リアルな水の描写や躍動感のある泳ぎ姿など、アニメーションの作り込みに魅せられる。

 上映開始直後、オープニングの段階ですでに目元をハンカチで押さえている観客もおり、また、終演後は鑑賞者それぞれが思い入れのあるシーンや、キャラクターたちについて語り合いながら劇場を後にする姿が。ファンたちの「Free!」というコンテンツに対する熱量の高さがひしひしと伝わってきた。

 1人でも多くの観客がストレスフリーで劇場で鑑賞できるよう、もっと上映回数を増やせばと思ったが、コトはそう簡単ではないようだ。

「今年の夏休み興行、なかでもアニメは新海誠監督の『天気の子』を筆頭に近年まれにみる充実ぶりで、続々と粒揃いの作品が公開されている。そうなると、映画館としては物理的に7月公開の『Free!』の上映回数を増やすのは至難の業。しかも、上映を安易に増やすようなことをすれば、事件後の便乗商法を狙ったかのような風評が立つことへの不安も少なからずあります。さまざまな要因が重なり、現状維持のスタンスになったといえるでしょう」(前出の映画興行関係者)

 国内外から京アニへの寄付金は13億円を突破。もっとも社員への補償なども含め、再建には100億円以上が必要ともいわれる。作品同様、京アニの正々堂々を貫く“スポーツマンシップ”に一層の応援が寄せられるはずだ。

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