又吉直樹もしびれる伝説芸人「たこ八郎」が醸し出す文学性
「『宇宙に問う。君は誰だ』っていう言葉があって。僕それ、すごい文学やと思うんですよ」(又吉直樹/NHK・Eテレ「又吉直樹のヘウレーカ!」11月13日放送)
芥川賞作家・又吉直樹(39)は経済学者と理論物理学者の視点の異なる2人の話を聞きながら、「正しいのは忘れたけど」と前置きした上で、故たこ八郎(享年44)がノートにメモした言葉について語っていた。
正確には「宇宙に対して質問したい。君は誰だ?」だ。又吉は「まず、『宇宙に問う』で宇宙に対して問うわけですから、下から上を見上げてるイメージなんですけど、次の瞬間『君は誰だ?』で横におるっていう」と解説し続けた。
「神様の視点と地上の人間の視点と、両方がひとつの文章の中に入ってるっていうのが、すごいなと思って」
たこ八郎は、プロボクサー出身のコメディアン。テリー伊藤はたこ八郎と江頭2:50はどこか同じ匂いがすると言い、「なんか本当は強い男なんだけど、普段は弱くてさ?面白いんだけど悲しくて、それが格好よくってさぁ、だらしなくってさぁ」(文芸春秋=浅草キッド著「お笑い男の星座2」03年7月10日発売)と評している。