“老後”が嫌い 年相応よりちょっと飛びはねるくらいがいい
見た目の老いはあえて隠さない。ありのまま、自然体が信条だ。
「中国政府の方々を映像で見ると、髪を真っ黒に染めていることが多い。日本の国会議員もかなりお染めになっているようですよね。髪を黒くしても、顔のシワや動作の衰えはなかなかカバーできないんですけどね。似合っている方もいるのでしょうが、僕は嫌だなと思ってね。“年相応”という言葉が身にしみるようになりました」
でも、これはあくまで見た目の話。気分がしょぼくれるのはまっぴらだ。
「年相応よりも、ちょっと跳びはねるくらいの方がいい。世の中の人はすぐ“老後”という言葉を使うでしょう。僕はこの言葉が大嫌い。現役時代のあとをすぐ老後と呼ぶのはおかしいですよ。老後ってつまり“老いた後”。老いた後はお骨になるしかないじゃない(苦笑い)。そうではなくて、やっぱり“余生”ですよね。楽しく余生を送る。これを目指したいですね」
高齢者の施設も、いろいろあるけれど、入居者が余生を楽しく過ごすための工夫がもっとできるのではないか、そう考えているようだ。