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大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

全国で1ケタ台…緊急事態宣言で上映館数激減の本当の怖さ

公開日: 更新日:

 これは何も映画界だけの話ではない。逆境にめげず、さまざまな分野で何とかやりくりしてきた組織や個人が、今回の事態を1つの潮時としてとらえ、身を引くような事例が増える気がしてならない。支援への期待云々というより、気持ちが折れてしまう、萎えてしまうといった、もっと根深い問題をはらんでいるようにも思える。

 とにかく、映画を上映している映画館は、限りなくゼロに近づいている。筆者は、映画館はそれぞれに特徴があり、形態にも雑多な色合いがあるのがふさわしいと思っている。それが映画の活力を生かすことに直結すると考えるからだ。

 映画に生命を吹き込むのは街場の映画館だ。大手、中小の枠を超え、あらゆる映画館が、この未曾有の危機を何とか乗り越えてほしいと切に願っている。

(映画ジャーナリスト)

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