市井の人々の“つぶやき”から生まれる一人一人のドラマに涙
コロナ禍で舞台の仕事がなくなり、空いた時間でユーチューブの生配信を始めて早いもので半年になる。
日曜を除く毎朝6時の配信は、体はキツいがもう日課になった。前の日からの記事やツイッターから目を引くものをネタにしゃべるのだが、名もなき人のつぶやきに感動させられる時がある。
あるお母さんのつぶやき。
「今、息子を連れてスーパーにきてるんやけど、行く道中でおばあちゃんが倒れてて」
彼女はコロナのこんな時期だからと一度は通り過ぎるものの、やはり気になり引き返して助けたら心肺停止。すぐにAEDを装着し救急車を呼ぶ。
「息子にも念の為、離れさせておいたが、寒い中、お腹すいてるのにありがとう。息子、『ママ、助かるかな?』と心配そう」
無事救急車が来ておばあさんは助かる。母は息子に「怖かったやろ。不安にさせてごめんな」と安心させ、自分は「ところで私、何買いにきたっけ? まあ、ええか」と笑わせる。