WBS「22時開始」本当の理由 “弱者の兵法”で報ステに一泡か
「テレ朝は絶対に負けられないと、スタッフや制作費を増やして対抗するそうです」(関係者)
テレビ東京系の看板番組である「ワールドビジネスサテライト(WBS)」(月~金曜23時~)が4月から放送時間を1時間早めて、22時スタートになることを発表して注目を集めている。
「WBS」の枠移動により同時間帯に放送されているテレビ朝日系の「報道ステーション」と真正面からぶつかる“視聴率バトル”が勃発するからだが、現状において視聴率だけを比較するならば「WBS」の劣勢は一目瞭然。
「世帯視聴率の比較ですが『報ステ』は常に10%前後をキープし、有事の際には15%超えも珍しくない。片や『WBS』の視聴率は3~4%台。6~7ポイントの差があります」(大手広告代理店関係者)
ところが、ここにきて驚きの情報が判明。テレ東上層部はハナから視聴率で「報ステ」に勝つことは考えていないと公言しているのだ。さるキー局関係者はこう話す。
「視聴率競争と騒いでいるのはメディアだけです。病院に例えるなら全国ネットの『報ステ』は人間ドックから救急まで扱う“総合大学病院”。しかし、一ローカル局の『WBS』はいわば、眼科や皮膚科などに特化した“専門病院”ですよ。制作費やスタッフの数も根本から違う。テレ朝が1本当たり5000万円以上かけているのに対し、テレ東は700万円弱とみられています。約7倍以上も差がある。スタッフ数も1週間で1000人以上の『報ステ』に対し『WBS』は報道局の局員プラス日経から出向記者による30人程度なんです」