WBS「22時開始」本当の理由 “弱者の兵法”で報ステに一泡か
それではなぜ、テレ東は無謀な戦いを挑むのか。
「『WBS』の主な視聴者層の生活様態の変化に沿った改革を実施したからです」(番組関係者)
「WBS」は主要株主である日本経済新聞のバックアップのもと阪神・淡路大震災、ライブドア事件や山一証券破綻に金融業界再編……さらにリーマン・ショック、東日本大震災、日産ゴーン横領事件、新型コロナショックなど世の中の出来事をすべて“経済”という独特の切り口で報じてきた。キー局には真似できない唯一無二の経済報道番組といってもいい。
しかしながら30年以上も経済一本で勝負してきた「WBS」も、今回のコロナ禍においては、さすがに改革を迫られることになったのだという。
「『WBS』の視聴者はイコール30代後半から50代の日経新聞の読者なんです。この世代は働き方改革で残業が出来なくなり、追い打ちをかけるように、コロナで在宅勤務を強いられている。コロナ禍において生活様式が一変したんです。以前は『WBS』を見てから24時ごろに就寝というスタイルが最近は『報ステ』を見て就寝に変わりつつあった。これまでの視聴者を維持すべく枠移動に踏み切ったわけです」(前出の番組関係者)