コロナ罹患の赤江珠緒が語った「戦時中と似ている」の重み
また、テレビに出演している専門家についてはこう指摘した。
「入院して一番驚いたのは、現場の医師の声がほとんどテレビやラジオに出ていなかったことでした。病室でテレビを見ていて、『わっ、主治医の先生が言ってることと全然違う!』と衝撃を受けました。テレビに出演していたのは、感染症の専門家です。現場で治療にあたっている呼吸器科の医師は忙しくて……」
連日、テレビ出演している面々は当時とあまり変わっていないから、当時と状況が変わったとも思えない。
しかし、テレビは今も連日感染者数のことで大騒ぎを続けている。その実態は国や自治体が発表した数字の垂れ流し。一番問題なのは死者数、重症者数とともに年代、どんな基礎疾患のある人かといった中身、それから国・自治体と医師会の医療体制のずさんさだが、ほぼスルーしている。まるで大本営発表だ。
赤江はテレビが冷静さを失い、異常な状態が続いていることを憂えているのだと思う。その意味で「戦時中」と語った言葉の意味は重い
(文=峯田淳/日刊ゲンダイ)