特異な芸風に秘めたハリウッドザコシショウの愛情と努力
それを聞いた野田は「ザ・審査員! もっと振ってあげろよ、審査員に!」と笑った。「R―1」の事前番組でも、ザコシが審査員ということについて、野田は「ザコシショウが100%、おふざけじゃなく審査した場合、誰よりも見る目あると思いますよ。あの人ほどお笑いのこと考えてる人いないですから」と語っていた。
実際、「ハリウッド軍団」と呼ばれる後輩たちにも、熱く的確なアドバイスを送っている。例えば売れる前の錦鯉には「長谷川はバカなんだから、バカを前面に押し出せ!」(テレビ朝日「しくじり先生」21年4月5日)と助言。それが転機となり、昨年のブレークにつながった。
後輩たちには「ギリギリ食えないラインで、ずっといて欲しい」とうそぶく一方で、「例えば一緒の仕事して一緒に飲みに行く。(後輩は)ベロベロになって家帰って1秒で寝るから。でも、俺は家帰って動画撮って編集する。そこに差ができてるね」と真剣に語る。(朝日放送「やすとものいたって真剣です」21年1月21日)
「芸人を始めて1年で売れる人もいる。10年で売れる人もいる。俺みたいに24年で売れる人もいる。売れるタイミングなんてその人の持ってるもの。だから絶対あるんだよ、この先も、売れるタイミングは。諦めたらそこで終わっちゃう。諦めないのも才能だからね」(同前)
ハチャメチャな芸の陰にお笑いに対する深い愛情と努力があるからこそ、ザコシショウは芸人たちに慕われ、愛されるのだ。