オール阪神・巨人の凄さを実感…長尺漫才でもカンペなし
今回はつくり込んだ“長尺漫才”の話を……。1992年にNHKの衛星放送から「うめだ花月シアターで長尺のマラソン漫才をやりませんか?」というオファーがありました。時間枠は漫才を収録してから決めるという異例のもので、ネタ作りのメーキングを含めて放送するという内容でした。
打ち合わせに呼ばれ、巨人さんに「こんなことやんねんけどどんなんしよう?」「時間はどれぐらいでしょう?」「1時間以上あったらええんちゃう? しゃべるだけなら3時間でも4時間でもいけるやろけど、それではできるネタをやったいうだけやから、ひとつの物語にしたらどう?」ということで、テーマは「オール阪神の新婚旅行」になりました。
「結婚式」「ハワイへ向かう機内」「ハワイ観光」の大きな3つのブロックに分けて、これまでの持ちネタをベースに、つなぎ部分を含めた新ネタを加えることに……。私はワクワクすると同時に、記憶が定かではありませんが収録日まで2カ月ぐらいしかなく、ほぼ無休というハードスケジュールの中で「よくこんな仕事を受けはったな……」と漫才に対する熱い思いを感じました。