著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

海原やすよともこは“最旬”漫才コンビ「さすが小浜師匠のお孫さん」と評判ですが…

公開日: 更新日:

 女性コンビの枠を超えて、いま一番おもしろい漫才コンビといえるかもしれない「やすとも」でおなじみの海原やすよともこさん。おばあちゃんが女流漫才師として一時代を築かれた「海原お浜・小浜」の小浜師匠。お父さんは「海原かける・めぐる(現・池乃めだか)」のかけるさんという芸能一家で、子供の頃から姉妹で漫才をやっていたようです。

■中田ボタンに弟子入り

 30年近く前(ウィキペディアによると1992年2月)、小浜師匠がNGK(なんばグランド花月)に2人のお孫さんを連れて来られ、中田ボタン師匠に「この子ら預かったってー。ボタンちゃんが一番きっちりしつけてくれると思うから頼みます」とボタン師匠の弟子になった時、私もたまたま楽屋にいたのでした。

 屋号は師匠の「中田」ではなく「女流漫才師やから海原にしたらどうや? おばあちゃんと相談しておいで」ということで「海原」を名乗ることになったそうです。

 初のテレビレギュラー番組「よしもと満載テレビ」(毎日放送)という深夜番組では構成を私が担当していました。「これまで一番きつかった仕事は?」とか「いま一番欲しいものはなんですか?」と楽屋にいらした芸人さんに突撃インタビューするという低予算の番組で、何代目かのアシスタントにコンビ結成間もない“やすとも”を起用しました。当時は緊張して口数も少なく、うまいツッコミができず(新人だから当たり前です)、彼女たちの記憶にはないかもしれませんが「あんまり(MCのまるむし商店)磯部さんの役にも立っていないですし、かえって迷惑をかけていると思うんですけどこのままやっていていいんでしょうか?」と、普通はいったん仕事をもらったら肩をたたかれるまで食らいつくのが当然のお笑いの世界で、まさかの“進退伺”をしてくるほど。自信がないというより、番組への気遣いだったように思います。いまのはつらつとした2人からは想像もできませんが、ディレクターと私で「初めはみんなそうやから気にせんと、どんどん(会話の中に)入っていったらええねん! 大丈夫やて!みんな身内で君らのこと大事に思たはるんやから」と慰留したことを覚えています。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇