著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<28>「写真はNGです」早貴被告は構えるカメラに舌打ちした

公開日: 更新日:

 私が大袈裟に驚くと早貴被告は誇らしげに笑った。無論、お世辞である。

 ピンヒールの靴やシャネルのバッグ、そして高価そうな黒のロングコートは21歳の娘には背伸びをしているようで、いい印象を持てなかった。中国や中東でモデルの仕事をしているのも多分ウソなのだろうと思ったが、深くは聞かず黙っていた。

 私はドン・ファンと早貴被告がテーブルに腰かけて乾杯をする様子にカメラを向けた。

「写真はNGなんです。困りますから撮らないで下さい」

 チッという舌を鳴らす音と共に、早貴被告は鋭い視線を向けてきた。

「キミの顔を載せることはないから」

「嫌です」

 ドン・ファンは口を挟むことなく我々と早貴被告の様子を見ているだけだった。そのまま続ければ険悪な雰囲気になりそうなので、私たちは撮影を諦めて、取材を終了した。

「あんな小娘からNGなんて業界用語が出てくるだけで、ムカムカしてきますよね。どうせ顔をさらすことはないのに」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    金銭トラブル退団ヤクルト畠山コーチ「若かりし頃の愚行録」…酒浸りでデーゲームに朝帰り、練習サボって風呂

  2. 2

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  3. 3

    やす子「24時間テレビ」での好感度上昇は諸刃の剣…早くも“イジリにくい芸人”になる懸念

  4. 4

    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

  5. 5

    「24時間テレビ」に“旧ジャニーズ不要論”噴出…20年以上続いたメイン司会途絶えて視聴率回復の皮肉

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    巨人ドラフト戦略に異変…浅野翔吾が覚醒気配で1位は《右の大砲》から《鳥谷2世》に乗り換え

  3. 8

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  4. 9

    松原千明ちゃんとの結婚と死会員限定記事

  5. 10

    松田聖子が『博士ちゃん』昭和歌手特集でランク圏外のナゾ…令和もトップ走る聖子らしい“こだわり”