<47>「腰かけ婚」の早貴被告はドン・ファンと同じ飛行機を嫌がった
野崎幸助さんにとって最後の誕生日となった2018年4月13日に、私は彼と六本木のホテルで会った。その次に会ったのはゴールデンウイーク前で、私は25日から27日まで、ドン・ファンの新婚生活を取材するために田辺に滞在した。
そして27日の朝、ドン・ファンは東京・築地にある聖路加国際病院で診察を受けるため、関西国際空港から空路で羽田に向かった。その送りをしたのはアプリコの番頭格・マコやんだった。
彼はすぐに田辺に引き返し、今度は昼すぎの便で帰京する早貴被告を南紀白浜空港に送ることになった。私もマコやんに付き合って、イブを一緒に連れて早貴被告と空港へ行った。
イブは空港の職員たちの顔馴染みだ。勝手知ったる場所なのもあり、自由に歩き回っている。吠えることもしないので、誰も注意もしない。
「なんで社長と一緒に関空から飛ばなかったんだい?」
「朝早いから嫌だったんです」
彼女に聞くと、そんな答えが戻ってきた。