<47>「腰かけ婚」の早貴被告はドン・ファンと同じ飛行機を嫌がった
■腰かけ婚を続け…
4月初め久しぶりに田辺に来た彼女の荷物は、キャリーバッグ1つだった。
「新宿のマンションを引き払うと約束していたのに、何をやっているんだ!」
彼女の荷物を見てドン・ファンが烈火のごとく怒った。
「まだ整理ができていないから……。次にやりますから」
早貴被告はごまかし続けた。そりゃあ、ドン・ファンの気持ちも分からないでもない。2月8日に入籍した後、彼女は仕事の整理があると言い訳して田辺から帰った。
2月、3月と別居し、やっと4月に来たと思ったら、旅行者のような荷物が1個だけなのだから怒らないほうがどうかしている。
新宿のマンションから引っ越していないのだから「腰掛け婚」とみられてもしょうがない。この時点でドン・ファンは早貴被告を見限るべきだったのだ。そうすれば殺されることもなかったかもしれない。 =つづく