片桐はいり主演“ジワる”「東京放置食堂」はテレ東の狙い通り? 国民的美少女とのバディーも見もの
話題は10月期の秋ドラマへ。TBS系日曜劇場は小栗旬(38)主演、小松左京原作の往年の大ヒット作「日本沈没」。そしてテレビ朝日系“木9”が米倉涼子(46)主演「ドクターX」のシーズン7で、世帯視聴率のトップ争いになりそうだ。
「フジテレビ“月9”も前クールに続く医療もの『ラジエーションハウス』シーズン2で手堅く数字を稼ぎそうです」(テレビ誌ライター)
そんな中、世帯視聴率とは別次元で評判の良いテレビ東京系の深夜ドラマのうち、深夜1時台の“水ドラ25”の新作「東京放置食堂」が一足早い9月15日にスタート。個性派女優として数々の作品のアクセント役をこなしてきた片桐はいり(58)の連ドラ初主演作だ。
都心から120キロ離れた東京の島「大島」を舞台にした〈人情味あふれる島ドラマ〉と番組HPにはある。タイトルから見れば、テレ東お得意の“飯テロ系”っぽいが、プロデューサーによると〈有給休暇テロ系〉とのことだ。
「第2話まで見る限り、40~50代後半のオジサン世代がターゲットなのかなと。この枠の前作で、プロ野球のレジェンドが実名出演した『八月は夜のバッティングセンターで。』もそうでした」とは、テレビコラムニストの亀井徳明氏。
亀井氏は「世帯視聴率を支える高齢者一歩手前のオジサン世代は、気まぐれで掴みにくい10~30代よりも狙いやすい」と語る。
「東京放置食堂」はゲームアプリ「放置少女」が原案とクレジットされている。美少女を“放置しながら育てる”ゲームとドラマはまったく違う世界観に見えるが、「それこそが狙いなんだと思いますよ」と、前出の亀井氏がこう続ける。
「予定調和の事件もの、伏線だらけの考察もの、気恥ずかしいキュキュンものに違和感を覚える。だけどテレビは嫌いじゃない……というオジサン層。昭和的感覚もありながら、10~20代の時期にパソコンやケータイに触れていて発信力も情報収集力も購買力もそれなりにあるし、ゲームの課金アイテムに散財してしまったりする。まあ『東京放置食堂』も予定調和なんですけどね」
国民的美少女・工藤綾乃の存在感
7月期の話題作「ハコヅメ」(日本テレビ系)は、そんなオジサン世代に刺さってのヒットだったと亀井氏は言うが、個人的には「東京放置食堂」で居酒屋の若き女将を演じる工藤綾乃(25)のちょっとはすっぱな感じがツボなんだとか。
「2009年の国民的美少女コンテストでグランプリを受賞した工藤は、身長170センチとスタイルも抜群で、いい雰囲気をまとっている。もっと評価されていい“逸材”だと思うんですけどね」(前出のテレビ誌ライター)
独特の存在感を見せつける主演の片桐と、手足の長い工藤という“島の居酒屋バディー”。そして「くさや」や「あしたば」などの島料理。29日放送の第3話では竹中直人(65)がゲスト出演。オジサンにはジワジワきそうだ。