<103>事件当日の野崎幸助さんの電話記録をテレビで証言した「謎の男性」
早貴被告は事件当日の野崎幸助さんについて、「1階のリビングでビールを飲んでから午後6時半ごろに2階に戻った」と言っている。私はこれがウソの可能性が高いと思っている。死後硬直の状態から、野崎さんは午後5時半から6時ごろには亡くなっていたのではないか。早貴被告からすれば、市内で暮らす妹さんの家に出かけていた家政婦の大下さんが不意に帰ってきてしまう前に、殺害を実行した方が都合がいいと思っていたのではないだろうか。
ただ、おかしなことが起きた。
「アプリコに(社長の携帯電話から)電話がかかってきた記録は、午後6時半と午後7時ごろの2回でした」
関テレの情報番組で複数回、そのように証言する男性の様子が流されたのである。映像は首下だけで、かなり体格がよくて腹が出ている男性がインタビューを受けていた。
■誰かに頼まれた?
私はこの男性が誰なのか全く心当たりがないので、番頭格のマコやんと一緒に録画した映像を何度も繰り返して見た。