エイベックス松浦会長の「ブス」「ババア」侮辱発言は営業妨害になる? 弁護士の見解は

公開日: 更新日:

 ②偽計とは、人を欺罔し、または人の不知、錯誤を利用することを言います。松浦氏の行為によって、騙されたり、勘違いするということはあまり考えにくいため、これも当たりません。

 ③威力とは、人の自由意思を制圧するに足りる勢力の使用を言いますので、今回のような発言行為が当たることはないと思います。憲法21条で表現行為は保護されていますので、そう簡単に表現行為の違法性を問うことは難しいのです」

 しかし、民事上の問題になると話は変わってくるという。

■「どれだけ損害を被ったのか」を立証する必要性

「先程の①~③に該当しなくても、不法行為が成立する場合には、損害賠償請求は可能です。ただし日本の裁判所は、いわゆるアメリカで認められている懲罰的損害賠償は、採用しておらず、実損を補填するだけです。これだけで慰謝料請求というのは容易ではありませんし、業務妨害、営業妨害という場合には、それによって別の芸能事務所がコンサートが中止になったなどの、どれだけの損害を被ったのか具体的に立証しなければなりません。ネガティブキャンペーンについても、おそらく日本はアメリカよりもネガティブキャンペーンに対しては寛容ではないと思います。それによって、実際ある商品が売れなくなったり、売上が極端に落ちたということがあれば、営業妨害として損害賠償請求を受ける可能性があります」(吉岡弁護士)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差