「劇団文化座」最年少女優・原田琴音を直撃「佐々木愛の孫という看板をプラス思考で活用したい」
戦時下の1942年に設立された劇団文化座。三好十郎、水上勉といった骨太な作品から最近では浅田次郎作品など新たな題材、舞台表現に挑戦している。10月14日から始まる新作は劇団カラーを大胆に打ち破る米文学の名作「若草物語」だ。主人公のジョーを演じる原田琴音(21)は劇団代表である佐々木愛の孫娘で劇団最年少。演劇的カンの良さは曽祖母の鈴木光枝から続くDNAだ。
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──曽祖母の鈴木光枝さんは演劇史に残る名女優でしたが。
「光枝さんが亡くなったのは私が5歳の時で、施設にお見舞いに行った記憶はありますが、舞台を見たことはなかったです。でも、追悼公演に子役として出たのが私の初舞台なんです。稽古場が遊び場だし、その時以来、劇団の公演はすべて見ています」
──「子供の時間」では愛さんと、祖母と孫役で共演しましたね。
「わがままで虚言癖のある少女役でした。自己主張の強いところなど、自分とちょっと似たところがあって、やりやすいなと思ったんですけど、役に対する取り組みが甘かったのか、愛さんに『あなたが(役を)できないと、私も何もできないんだよ』とピシャリと言われました。相手役の私が下手だとそれにリアクションできないという意味で、『演劇をなめちゃいけないよ』と言われたようで、悔しかったけど、愛さんの言う通りだと思いましたね」