さらば週刊朝日! 最終号まで買ってやるからな…半世紀愛読したからこそ厭味も言わせて
週刊朝日を宅配購読する家で育ったぼくは、物心ついたころから半世紀にわたって読んできた。進学で実家を離れたときと海外での仕事が忙しくなったときだけは少し距離が生まれたが、そのたびにヨリが戻った。
読む習慣とはおそろしいものである。清張が作品を応募した懸賞のタイトルに冠された「百万人」は希望的数値だったが、54年には発行部数100万部を達成。ついには1958年新年号で週刊誌史上最高となる153万9500部という驚異的部数を叩き出した。だが昨年12月の平均発行部数は7万4125部とくれば、続ける理由を探すのも大変だったことは想像に難くない。
87年に始まった東海林さだお『あれも食いたいこれも食いたい』が現在も連載中なのは特筆に値するが、没して四半世紀以上の司馬遼太郎を回顧する連載が続くのはもっと凄いことかも……とここまで書いて、長寿連載の凄さを語るならそりゃあ当紙の五木寛之さんの連載『流されゆく日々』に尽きると思い当たったわけだが。
こちらは75年にスタート、2008年には世界最長コラムとしてギネス認定ときた。長寿連載という属人的営みこそは逐次刊行物の肝ということか。