にしおかすみこに学ぶ生きるヒント 家族との悪戦苦闘描いた「ポンコツ一家」がベストセラー
「頭と体と心が全部健康な時期は短いんじゃないか、だったら前からしたかった書くことをしよう」
お笑い芸人で落語家のにしおかすみこ(48)が東京新聞の日曜連載「家族」の取材でそんなコメントをしている。
SM風のいでたちで「この豚野郎」とやる漫談で売れた自称「一発屋」はコロナ禍で仕事ゼロとなり、貯金も底をついて舞い戻った実家はゴミ屋敷だったという。長く看護師をしていたしっかり者の母(82)は認知症で「頭かち割って死んでやる」と口走っている。サラリーマンだった父親は耳が遠くなった定年後も毎日酔っぱらい、1歳年上の姉はダウン症で老化が早い。頭を抱え、呆然とするなか、冒頭の決断で運命を切り開いていったのである。
「それからの家族との悪戦苦闘を持ち前のユーモアでほほ笑ましく、笑いに変えて、ネット連載が好評となり、そのブログに書きおろしをくわえた著書『ポンコツ一家』はアマゾンの介護ジャンルでベストセラー1位に。介護などで大変な毎日を送っている方たちを中心に注目され、インタビューなどのオファーが相次いでいるようです」