大平サブローさんから聞いた驚愕の事実 新ネタは「お互いのセリフを覚えるだけで、ぶっつけ本番」
阪神・巨人さんの緻密な稽古を目の当たりにしていた私には本当に驚きでした。漫才に携わっている者からすると“驚愕”という言葉の方がふさわしいでしょう。
「ネタ合わせせずに新ネタをされてたんですか?」「そうやねん。台本のお互いのセリフを覚えるだけで、ぶっつけ本番」「考えられないですね!?」「そこへ台本にないアドリブを入れてくるから、ついていくのに必死やったよ」。
さらに「新ネタの時はまだ台本があるからええねんけど、舞台の時はなに言うてくるかわからへんねん。それでもボケに合わせたツッコミをせなあかんから一言も聞き逃されへんやんか、大変やったよ。それでもえらいもんやね。やってるうちにシローちゃんの言いそうなことが予測できてくんねんな」と笑顔で懐かしそうに話しておられました。
数多くの漫才コンビの稽古に立ち会ってきた私からするとにわかに信じられないような内容でしたが、この話を伺って、上沼恵美子さんとの番組などで予測不能なボケに対して当意即妙に返しておられること、また出演者の中にサブローさんがおられるだけで安心感が得られることに納得し、腑に落ちました。