杉山清貴さんが中2で出合った「ドゥーチュイムニイ」の衝撃 沖縄言葉の歌がなぜ刺さったのか

公開日: 更新日:

杉山清貴さん(歌手/64歳)

 世界的なムーブメントになっている日本のシティーポップ。「ふたりの夏物語」や「君のハートはマリンブルー」などのヒットで知られる杉山清貴&オメガトライブの都会的な音楽が改めて注目されている。デビューから今年で40周年、アルバム発売、コンサートと多忙な日々を送っている杉山さんが大きな影響を受け続けたのは、沖縄のシンガー・ソングライター、佐渡山豊の「ドゥーチュイムニイ」……。

  ◇  ◇  ◇

 僕にとっては沖縄のフォークシンガーの佐渡山豊さんの存在がとても大きいですね。佐渡山さんは1950年、沖縄生まれ、僕の9年先輩です。人生を変えた曲は佐渡山さんが歌う「ドゥーチュイムニイ」です。タイトルの「ドゥーチュイムニイ」は独り言の意味の沖縄の言葉です。

 僕は小5でビートルズに出合って、音楽にドップリ漬かっていた音楽少年でした。中学時代にヒットしていたのは例えば吉田拓郎さんの「結婚しようよ」とか。僕はギターを覚えたくて、拓郎さんや他のいろんな人のフォークを聴いたりしていました。

■うちなーぐちの歌詞

 そんな僕にとって衝撃だったのは73年、中2で知った「ドゥーチュイムニイ」です。深夜放送か毎回買っていた音楽雑誌「guts(ガッツ)」のどっちかははっきり覚えていないのですが、「ドゥーチュイムニイ」に出合うわけです。うちなーぐち、沖縄言葉の「わったあ島や 沖縄ぬ コザぬ街るやいびいしが」で始まる歌です。

 歌詞は今でも全部覚えていますよ。自分はコザという街で生まれ、沖縄という島でこういう暮らしをしてきて、こんなことがあるんだ……。散文詩のような歌詞が二十何番まで続くんです。「guts」にはそれが全部掲載されていました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇